皆さま方には、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
長らく続いた低金利時代が終焉を迎え、再び「金利のある時代」へと移り変わりました。
金融機関にとっては収益機会の拡大が期待される一方で、地域経済に目を向けますと、人口減少や高齢化による労働力不足の深刻化、地域経済を支える中小企業経営者の高齢化に伴う事業承継問題などの対応は喫緊の課題となっております。
弊行はVision2031「地域の持続可能性を高める価値創造カンパニー ~ステークホルダーとともに~」を掲げ、日々邁進しております。
日々邁進しております。目指すビジネスモデルの中心に従業員を据え、ステークホルダーを「お客さま」「地域」「株主」「従業員」「未来世代」と定義することで「バランスあるステークホルダー経営」を目指しております。
法人のお客さまには多様な専門分野の企業との連携を通じて新たな事業機会の創出を支援し、個人のお客さまには野村證券株式会社とのアライアンスによるきめ細やかなサービスをご提供しております。
そして、お客さまへの価値提供を高めるには従業員の成長が不可欠であるため、共に働く従業員一人ひとりが働きがいを実感し、地域の価値創造に向けて取り組んでいけるよう人財育成にも力を入れています。
株主還元においては「累進配当」を導入し、一度増配した配当は減らさないことをお約束するとともに、総還元性向30%以上の目標を設定しています。その方針に基づき、10年ぶりとなる大規模な自社株買いを実施し、3期連続の増配も実現いたしました。
政策保有株式の縮減も前倒しで進め、市場からの評価として株価も堅調に推移しております。しかしながら、PBR(株価純資産倍率)やROE(自己資本利益率)といった株価指標については株主の皆さまのご期待に十分に応えられているとは決して言えないと認識しております。この現状を真摯に受け止め、企業価値向上にも、より一層取り組んでまいります。
引き続き、経営理念「地域社会の繁栄に貢献するため 銀行業務を通じ最善をつくす」のもと、地域のリーディングバンクとしての職責を果たすとともに、金融サービスの提供に留まらず、ステークホルダーの皆さまを意識したバランスのとれた経営を目指してまいります。
皆さまにおかれましては、弊行の取り組みに対しまして、今後もなお一層のご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2025年12月
取締役頭取 高橋 靖英